ひとくちに「CNC自動旋盤」といっても、その構造はさまざまです。
どの機種が自社に合うかを見極めるには、いくつかの選定の軸に分けて構造を理解するのが近道です。
本カテゴリでは、CNC自動旋盤の構造を「主軸が動くか・固定か」「刃物台のタイプ」「主軸の本数(軸数)」という3つの観点から整理し、それぞれの違いと向き不向きを解説します。
1つめの軸は、主軸台が長手方向に動く「スイス型(主軸移動型)」か、主軸台が固定された「主軸固定型」かという違いです。
主軸前方のガイドブッシュが刃物の直近で材料を支えるスイス型は、小径・長尺部品のたわみを抑えることで高精度に削れるのが強みです。
一方の主軸固定型は、ガイドブッシュを使わず端材を抑えられるため、太径・短尺の部品を材料効率よく加工できます。
両者の違いはスイス型と主軸固定型の違いで詳しく比較しています。
2つめの軸は刃物台のタイプです。
複数のバイトを櫛状に並べ、送り台の移動だけで素早く刃物を切り替える「クシ刃型」と、円形タレットを旋回させて多数の工具を使い分ける「タレット型」があり、加工の工程数や複雑さによって適性が分かれます。
3つめの軸は軸数(主軸の本数)で、汎用性に優れる「単軸」と、超大量生産で威力を発揮する「多軸(マルチスピンドル)」に大別されます。
構造を選ぶ3つの軸
(1) 主軸が動くスイス型か/固定型か(=小径長尺に強いか、太径短尺に効率的か)、(2) 刃物台がクシ刃型か/タレット型か(=高速量産か、多工程か)、(3) 単軸か/多軸か(=柔軟性か、量産スピードか)。
この3軸で考えると、自社の部品に合う構造が見えてきます。
これらの軸は独立しているようで相互に関係しています。
たとえば細長い精密部品を高速量産したい場合は「スイス型 × クシ刃型」、工程数の多い複雑形状なら「タレット型」、といった具合に、部品の形状・寸法・ロット・材料コストを踏まえて組み合わせを考えていきます。
以下の各記事で、それぞれの構造を順に見ていきましょう。
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